その35 ライトスタッフ

1982年はSF映画にとって豊作の年でした。「E.T.」「トロン」「ブレードランナー」「遊星からの物体X」などの名作SF映画の名前が上がります。その中で「ライトスタッフ」というのがあります。「ライトスタッフ」は音速の世界記録に挑戦したチャック・イエガーの話が軸となって60年代ジョンソン副大統領が推進した有人宇宙船マーキュリー計画の物語です。最初の宇宙開拓物語です。

題名に使われている”スタッフ”とは狩野英孝の「スタっふぅ〜!」と叫ぶ”Staff”=店員さんのことではありません。「Stuff」= 材料、原料や素質のことで、この場合の Right Stuff は”正しい資質” という意味で使われています。

自分の適正や資質を正しく理解し育てていく事こそ大事だ

ということ。

映画「ライトスタッフ」の中では、我こそは宇宙飛行士にふさわしいという強者が訓練や検査によってふるい落とされ、最後に7人の精鋭が選ばれます。肉体だけではなく、精神、知能、あらゆる点で優れているとされながらも、結局は地位や名声やお金目当ての人間もいます。一方、音速の壁を常に超え、世界記録を持つチャック・イエガーは、宇宙飛行士に対してまったく関心を示しません。淡々と空軍の戦闘機に乗り、戦闘機での音速記録を打ち立て、誰かが記録を塗り替えるとまた淡々とその記録に挑戦し、それを破るということだけに固執し、大金を目の前に積まれしても宇宙飛行士への勧誘を断ります。自分に合った資質を貫き通した男の孤独と勇気を称えた硬派な男の物語なのです。

なかなか自分の適正や資質など分かりません。自分が好きだったり、やりたいと思ってもその通りになるとも限りません。何かに迷ったり、見失った時には、この映画「ライトスタッフ」を見て、改めて「ライトスタッフ」という言葉を思い返してみてください。自分がその「ライトスタッフ」を持てるように常に意識していくこと、自分が求めていることが自分に合っているかを常に自問自答しながら、そしていつの日か自分もライトスタッフ=Right Staff、その一員 になれるように強く思う事が大事だと思います。

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