大学ではレポートや課題提出を求めることが圧倒的に多くなります。でも提出する課題をちゃんと読み返したことがあるでしょうか?
私の場合、レポート課題は手書きで書かせるようにしています。そのたくさんの提出課題を見て、溜息をつくことが多い気がします。
まず気づくのは誤字脱字の多さです。「映像」を「影像」なんて意外と多い間違いです。次に気づくことは、なんでこんなに似たような内容なんだろう、ということです。結局考察を求めているのにネットにある他人の意見をそのまま書き写してさも自分の持論のようにしていることに自分自身が気づいているのでしょうか。そして最終的には自分の納得がいくレポートが書けているのでしょうか。
もちろん、大学生ともなれば他の課題に追われて大変なのは分かります。課題に取り組むのが学生としての本分でもあるからです。でも、求められた課題やレポートに対してwikipediaなどでググッた文章を書き並べても意味がないことはみなさんも分かっていますよね。勉強とは自らの好奇心や探究心から本を読んだり、調べたりしながら学んでいくもので、文章を転用したり、書き写すことではありません。
レポートを書くということの本当の目的は、自分の理解や考察をもう一度自分自身で確認していくことです。評価する側も実はそこの部分を見ているのです。本当に理解しているのか、十分な考察をしているのか、ということです。また、文章に書き起こすことで漢字力、語彙力、文章力、構成力を高めていくことでもあります。それがいつの間にか自分がプレゼンしたり、意見を述べるときの論理的な思考力の源になっていくはずです。レポートを単に宿題を出さなきゃ、とか単位のためにやろう、みたいな”やっつけ仕事”をしようと思わないで、その本当の意味や価値を意識してやってみると身につくことが変わってくると思います。