その15 4つの工程

君たちが大学生として、また大学生のうちにぜひ経験して欲しい事があります。4つの行程と名付けたこれらの工程を学生のうちにたくさんして実践して欲しいと思います。特にクリエイターを目指す君たちの心に留めて欲しい事です。

クリエイターを目指すために今から4つの工程を示します。

1. Touch 触れる
まず最初に”Touch”、触れるです。講義で指定された本などではなく、さまざまな作品、例えば映画とか、演劇とか、本とか、もちろん漫画でもよいと思います。アート、アニメでも構いません。ありとあらゆるモノに触れることが、自分の感受性や感性を磨くことになるとしたら、あるいは自分の中のクリエイティブなひらめきやアイディアに繋がるとしたら、自分の中の引き出しを増やすことになるとしたら。とにかくたくさん経験することです。人と触れ合うことも、友達や恋愛をすることも、自分の中の何かを高めていくことに繋がります。
まずは、”触れて”ください。いろいろな文章、映像、音楽、絵画、演劇、もっと言ってしまえば日常生活で接するモノ、コト、ヒト、触れることの出来るすべての事象を受け止め、感じてみてください。すべてが感動するものではないでしょう。すべてが面白いものではないと思います。でも、そのなかで感じた事こそ、君の感受性を敏感させ、感性を磨いていく事となります。

かつてブルース・リーは「燃えよドラゴン」の中でこう言いました。「Don’t think , feel !(考えるな、感じろ!)」

2. Think 考える
そして、次に考えてください。感じた事、思った事、連想した事、あるいは自分ならどうするか?Thinkというのはただ考えることではありません。GuessやImageという意味も同時に考えて欲しいことです。推測することや想像することもおこなってください。

3. Create
いよいよ自分が行動を起こす番です。自分で何かを作ってみましょう。自分なりに考えた事、イメージを形にしてみること、それが大事なことです。決して奢らず、決して卑屈にもならず、自分の表現したいことをカタチにしてみてください。作り出すことは、苦しいことかもしれません。困難が待っているかもしれません。挫折や焦燥を味わうかもしれません。でも、それらを乗り越えて何かを作り出せた時、必ず自分の中に何かが生まれたと感じるはずです。

4. Distribute
そして作り出したモノをぜひ誰かに見せてください。それは、友達や兄弟、両親でも構いませんが、なるべく近しくない人に見せることが大切です。親近者や利害関係のない人がどう感じてくれたかが大事です。ぜひその反応を聞いて受け止めてみてください。冷たい反応が帰ってくる場合もあるでしょう。暖かい言葉を投げかけてくれるかもしれません。でもそのひとつひとつが自分の中で咀嚼して行く過程の中で必ずや次の創造の為に役に立つはずです。

これら4つの工程を頭に描きながら、学生生活を送ってみてください。必ず最後には、自分の感性が、創造力が向上した事に気がつくはずです。

大学生の君に伝えたい104のこと

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