コンピュータを駆使してなどと言います。コンピュータはここ30年の間に日常生活の中に随分とはいり込み、ここ10年の中で急激に依存するようになって来ています。
コンピュータは非常に便利です。でもともするといつの間にかコンピュータのためにヒトが使われていたり、無意識のうちにヒトが動かされたりしてないでしょうか。
あるいは、自分がやったと思っている事が実はほとんどコンピュータがやってくれているだけでヒトはマウスやボタンを押しているだけという事はないでしょうか。
「バカチョン」という言葉があります。バカチョンカメラなどと言いますが、カメラのシャッターを切ればカメラが勝手に良い感じの画をモードを設定して撮影してくれます。ヒトは、ダイヤルを回すか場合によってはシャッターを押す事しかしなくてもそこそこ良い写真が、あるいはプロと同じような写真が撮れてしまうのです。
危険なのはいつのまにか自分がプロ並みの良い写真が撮れる様になったと錯覚してしまうことです。CGなどのツールなんかもそうです。CGの中に用意されたライブラリーを使えばそれなりの質感がすぐに作れてしまいます。でも、それはコンピュータがパラメーターを用意してくれたり、代わりにやってくれているだけで、ヒトは何も考えていない場合があります。
UI=ユーザーインターフェースやユーザビリティが便利になってヒトは自分自身が優秀になったように錯覚してしまっています。その結果自身がどうしたかったのか、何を作りたかったかを忘れてしまっているかもしれません。ともすると自分の創造力やイマジネーションを妨げる事にもなりかねないと思ってください。
カメラをAUTOのままやCGソフトを使っている時についついデフォルトの設定のまま使ってしまっていませんか?たまにはマニュアルにして写真を撮ってみると良いです。