その53 考えるな、感じろ!

「考えるな、感じろ!」とはブルース・リーの有名な映画『燃えよドラゴン!』の中のセリフです。ブルース・リーが弟子に稽古をつけているシーン、リーが弟子に言います「ちょっと蹴ってみろ」弟子は何も考えずに足をリーに向かって蹴りだします。「だめだ!」

「ちゃんと“中身”を出してみろ。もう一度」

弟子が何度か蹴りを繰り出すと、ブルース・リーは、「それだ! どんな感じだ?」と聞きます。

弟子は「えーと、」と考え出したところでバシッ!とはたかれ、

「考えるな、感じろ!」

と言うのです。

そして、「たとえて言えば、月を指し示す指のようなもんで…」と言ったところで、少年がチンプンカンプンな顔つきでリーの指先を見つめると、またバシッ!とやられて、

「指に気を取られるのではなく、対局でモノを見るのだ」

と諭すのだ。

この「考えるな、感じろ!」をその言葉のまんま捉えないでください。この意味にはいくつか逆説的な意味が含まれています。

リーは弟子に考えて欲しくないわけではなりません。考える前にするべきことがあると思っているのです。

つまり、何かを考える前にするべきことがあるとということです。考えた、と思ったり、先走ってしまうと分かった気になったり、理解した気になってしまうということです。

物事を考える前に全体を見渡したり、見通したり、多面的に見たりして、物事を多面的に考えたり、対局で考えることが大事なんだと、言っているのです。

みなさんも、「考えるな、感じろ!」の精神で物事にぶつかってみてください。

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